湖南市からのお知らせ

令和8年3月施政方針

                                                                                          令和8年2月20日

 

それでは、議長のお許しをいただきましたので、令和8年3月湖南市議会定例会の開会にあたり、予算をはじめ諸議案のご審議に先立ち、令和8年度の市政運営の基本的方針と主要施策の概要につきまして述べさせていただきます。

 

【はじめに】

先ず令和7年度(2025年度)を振り返りますと、「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025」が44年ぶりに開催され、本市では国民スポーツ大会の競技種目である「剣道競技」が、9月29日から10月1日までの3日間、全国障害者スポーツ大会の競技種目である「バレーボール競技(知的障害)」が10月25日から26日までの2日間、総合体育館で開催され、全国各地から多くの選手の方々にお越しいただきました。また応援など、期間中には4,545人と大変多くの皆さまにお越しいただいたことで、本市を知ってもらう良いきっかけになったと感じております。

昨年10月19日には、任期満了に伴う「湖南市議会議員一般選挙」の投開票が行われ、18名の市議会議員の皆さまがご当選されました。

市議会と市長は決して「対立する存在」ではなく、互いに「役割を尊重」し、「緊張感を保ちながら協力」する関係であり、「車の両輪」であるとの考えの下、今後もより一層、市議会と協力して市政の推進に努めてまいります。

それでは、「令和8年度の予算編成」について申し上げます。

 

【日本経済と国の動向】

我が国経済は、名目GDPが600兆円を超え、賃上げ率も2年連続で5パーセントを上回るなど、「デフレ・コストカット型経済」から、「成長型経済」へと移行段階にあります。財政面でも、プライマリーバランスは改善傾向にあり、政府債務残高の対GDP比も低下しています。

一方、米国の通商政策の影響や、食料品を中心とした物価上昇に対して賃金の伸びが追いつかないことで、個人消費は力強さを欠いています。また、世界経済の先行き不透明感に加え、少子高齢化や地方の活力低下といった構造的課題への対応が求められています。

こうした中、今後、国は物価上昇を上回る賃上げの普及と定着に向けた「成長型経済」への転換をめざし、「責任ある積極財政」の下、「危機管理投資」と「成長投資」を進め、雇用と所得の拡大、「強い経済」の実現を図るとしています。

その方針の下、令和8年度予算では、「こども・子育て」や「GX(グリーン・トランスフォーメーション)」などの重要施策を計画的に推進するとともに、「教育無償化」などを含め、財源確保とメリハリのある予算編成を行うとされています。

令和8年度の「地方財政計画」では、歳入歳出総額の規模が過去最大の約102兆4,000億円となり、「一般財源総額」では、交付団体ベースで前年度を3兆7,000億円上回る67兆5,000億円が確保されています。

このような増額には、物価高に伴うコスト増への対応や、「こども・子育て政策」、「教育無償化に係る地方負担の全額計上」などが含まれており、我々、地方自治体が安定的に行政サービスを提供するための強固な基盤が示されているところです。

また、「地方交付税総額」も前年度の19兆円から1兆2,000億円増額され、20兆2,000億円となっており、これは所得税や法人税などの要因により増額されており、我々、地方自治体にとっては、様々な行政課題に対応し、行政サービスを安定的に提供できる環境が整えられています。

 

【本市の財政状況と今後の財政見通し】

次に、本市の「財政状況と今後の財政見通し」について、まず財政状況については、長期財政計画に示すように大型投資的事業の推進および高齢化率の上昇などにより、公債費、扶助費をはじめとする義務的経費の比率が高いことに加え、生産年齢人口の減少等により、税収については、大きな増収を見込めない状況にあります。

このような状況の下、物価高騰等に伴う行政経費の増加、歳出を押し上げる行政需要は一層の拡大が予想されることから、市民ニーズに的確に対応した施策への「選択と集中」を図り、将来を見据えた「強固な財政基盤の構築」が喫緊の課題となってきています。

今後の財政見通しについては、歳入においてその根幹となる市税をはじめとする自主財源は、大幅な増額は見込めない状況が続くことが見込まれます。

また、歳出においては、市民の皆さまの安心と安全を守るための拠点となる「庁舎周辺整備事業」などの投資的事業に係る経費や、少子高齢化の進行等による社会保障費をはじめとする扶助費等の義務的な経費がさらに増大する見通しとなっています。

このような状況を踏まえ、今後とも国・県補助金などの積極的な活用や基金の効果的な活用などによる歳入確保に努めつつ、行財政改革の徹底による歳出の削減などにより、安定的な財政運営に努めてまいります。

 

【本市の令和8年度当初予算(予算編成方針)】

このような中、本市の「令和8年度当初予算における予算編成方針」については、先の12月湖南市議会定例会で議決をいただき、令和8年4月からスタートする「第三次湖南市総合計画」に基づき、¨まちの将来像¨である「ずっとここに暮らしたい! みんなで創ろう 笑顔つなぐ・つながる湖南」をめざして取り組んでまいります。

具体的には、総合戦略の「重点プランである4つのプラン」と「7つの政策パッケージ」を施策の柱として、それぞれのプランの目標達成に向けた施策の展開を重点的に図るとともに、私が公約に掲げました「3つのビジョンと12のゴール」の達成につながるよう、市民の皆さまと十分に議論を重ね、施策を推進してまいります。

その中でも「庁舎周辺整備事業を令和8年度の最重点事業」として位置づけて取り組んでまいります。

以上のことから令和8年度の本市の一般会計当初予算案の総額は、前年度予算額の269億円と同水準の263億円としております。

 

それでは、令和8年度の「最重点事業」、「国、県への働きかけ」、「主な施策、事業」について、「第三次湖南市総合計画」に掲げる「まちの将来像」、「6つのまちづくりの目標」の実現をめざすため、「第三期湖南市総合戦略」に掲げる「4つの重点プラン」ごとに、公約である「3つのビジョン」に基づき取り組む概要を申し上げます。

【令和8年度最重点事業(新庁舎整備)】

令和8年度、「最重点事業として取り組む庁舎周辺整備」については、平成28年1月に「湖南市東庁舎周辺整備計画(基本構想)」を策定し、歴代の市長らも「市民の安心と安全な暮らしを守る防災拠点」である「庁舎整備」に心血を注いで取り組んでこられましたが、令和の時代に入り、「新型コロナウイルス感染症」が世界中を震撼させるパンデミックとなり、市民の尊い生命を奪うという大きな脅威となったことから「先ずは新型コロナウイルス感染症対策を最優先」し、「庁舎整備については一旦立ち止まる」ことといたしました。

その後、私が市長に就任させていただき、昨年3月市議会定例会において「新築建て替え」を表明し、同年9月市議会定例会ではさらに「湖南市庁舎整備基本計画」で示している3案から「東庁舎の南側駐車場に建設する」案を選定し、決定したことを表明いたしました。これにより、本市の「新庁舎建設」は令和7年度から本格的に動き出しました。

さらに令和8年度以降は、その全体像をしっかりと市民の皆さまにお示しさせていただく時期となることから、現在、取り組んでいる「実施設計」を早期に完成し、「新庁舎本体の建設工事費」予算を議会に提案させていただき、ご承認いただきましたら、着実に「新たな庁舎の建設」に取り組んでまいります。併せて現在の東庁舎は解体することとし、解体後の跡地については、災害時の「一時避難場所」や「救援物資の集積・配布拠点」など、「防災広場」として活用してまいります。

新たな庁舎と一体的な周辺施設として考える「森北公園」、「甲西文化ホール」、「甲西図書館」については、市民タウンミーティングのご意見などを踏まえ、「憩いの文化ゾーン」として取り組んでまいります。

ご意見などを踏まえた周辺施設の具体的な取組として、庁舎と各施設を意匠的にも機能的にも一体として捉えた「庁舎周辺整備グランドデザイン」の策定に取り組んでまいります。

現在の「甲西文化ホール」については、本市の文化芸術活動の拠点として、本ホールにおける質の高い舞台芸術の鑑賞と文化活動の場の提供をめざし、施設の長寿命化を図るために経年劣化による老朽箇所や、不具合箇所の改修や更新を行うとともに、機能を改善するための「甲西文化ホール改修事業」に取り組んでまいります。

「図書館」については、時代とともに移り変わっていく価値観や多様化するニーズに対応した図書館サービスを提供するため、取り組むべき施策や方向性を示す指針として「(仮称)湖南市図書館基本計画」の策定に取り組んでまいります。

また、「西庁舎周辺整備」については、令和7年度の「施政方針」でも申し上げたように、既に実施しています地域の皆さまとの「湖南市版小規模多機能自治」のあるべき姿についてのワークショップなど、「次世代に求められるもの」、「次世代につないでいくもの」がどういう形であるのか、じっくりと協議を重ね、検討してまいります。

 

【国・県への働きかけ(要望活動等)】

現在、地方自治体が取り組む施策については、市の特性や地域課題などを捉え、独自性のある施策を打ち出していくことが重要となりますが、それに伴い多額の一般財源も必要となってきます。

一般財源を少しでも抑制するためには、国から交付される地方交付税や補助金、交付金等を活用することが必要であり、地方交付税の中でも「算定式で機械的に配分」される「普通交付税」ではなく、「算定では対応できない部分を補う」「特別交付税」や、様々な分野の施策に対する補助金、交付金等について、しっかりと戦略的かつ精力的に要望活動を実施してまいります。

また、本市の悲願である「国道1号の4車線化」の早期実現については、昨年8月23日に「国道1号栗東水口道路I」の「栗東市小野から上砥山」までの区間、さらに「主要地方道大津能登川長浜線」の「栗東市上砥山から草津市山寺町」までの区間が同時に開通したことにより、ミッシングリンクが解消され、リダンダンシー(複数ある状態)の確保に向けた機運が高まってきたと感じております。

このことについては、滋賀県選出の国会議員や滋賀県知事からもご挨拶の場などで「次は湖南市」という期待を込めた発言を多くいただいております。今まで以上に滋賀県や国に対して粘り強く、しっかりと要望してまいります。

 

それでは、令和8年度の「主な施策、事業」について申し上げます。

【しごと・ひとの好循環】~ 働く場の創出プラン ~

「政策パッケージ1」である【産業力の強化】では、『ビジョン2 持続可能な稼げるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール6 企業が進出したくなるまち≫への取組として、市内に工場等を新設、増設または建て替えをされる事業者と、それに伴い女性が社会経済活動に参画しやすい施設を整備される事業者に対する、「企業立地促進奨励事業」を継続し、地域の活力創出を促進するとともに本市の産業振興や雇用機会の拡大、少子化対策につなぐことで、本市経済の活性化と市民生活の向上に取り組んでまいります。

「大人の社会見学(産業ツーリズム)」については、本市は¨ものづくりのまち¨であり、市内企業等への工場見学と、国の天然記念物「平松のウツクシマツ自生地」や「湖南三山」等の歴史文化遺産見学会をマッチングさせるといったことを通して、市内外の幅広い年代の方々に本市を知っていただくことに取り組みます。「市民親子向け工場見学」等の実施についても、市内産業や企業が選ばれる力を向上できることを視野に入れ、取り組んでまいります。

また、「オープンファクトリ―」の取組については、昨年11月3日と8日に、本市の5つの企業が滋賀県主催の取組に参加し、見学会が開催されましたが、令和8年度については、市主催によるオープンファクトリ―の実施に取り組んでまいります。

さらに、持続可能な農業経営の推進を図るべく、農業者の支援などにも取り組んでまいります。

 

【しごと・ひとの好循環】~ ひとの流れの創出プラン ~

「施策パッケージ3」である【ふるさとづくりの推進】では、『ビジョン3市民 市民とつくるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール9 多様な人 だれもが参画できるまち≫、≪ゴール10 東庁舎/西庁舎周辺整備事業を市民と共に進めるまち≫、≪ゴール11 防災減災を市民とともに進める災害に強いまち≫のすべてに関連する取組として、令和5年3月に策定した「湖南市版小規模多機能自治基本構想」を基軸に、本市独自の「湖南市版小規模多機能自治」を着実に推進してまいります。

国が提唱する「小規模多機能自治」は、概ね小学校区を一つの生活圏域として、地域住民が主体となって取り組む仕組みであり、本市においては既に地域まちづくり協議会を中心に地域福祉や地域防災、様々な地域課題の解決に向けた取組を行っていただいております。

本市の「湖南市版小規模多機能自治」は、さらにエリアを大きく市内4つの中学校区を一つの生活圏域として捉え、「行政自治」と「住民自治」に対して、それぞれが役割を分担しながら取り組むものです。本市は¨コンパクトなまち¨でありますが、現在の東庁舎を中心として4つの方向に¨特性を持ったまち¨が存在しており、必要な行政機能は中央で集中し、医療や福祉、子育てなど地域住民の皆さまに密着したサービスは行政だけでなく、地域やNPO、各種団体、民間事業者のお力をお借りしながら取り組んでまいります。

地域の拠点となる「(仮称)小規模多機能自治センター」の一部の施設において証明書発行機を設置し、操作支援を行うことで、自ら市役所へ来庁せずとも証明書を取得できるようにするとともに、市役所窓口においては「書かない窓口」の導入と、「窓口手数料のキャッシュレス決済サービス」も導入してまいります。

今後もDX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し、市民の皆さまが、より便利で快適に行政サービスを利用できるよう取り組んでまいります。

また、市民の皆さまや地域が主体的に実施される「まちづくり活動」を広く支援するとともに、社会生活や地域課題に関する住民の学習の場を提供するための拠点施設として、「まちづくりセンター等施設改修事業」に取り組んでまいります。

まず令和8年度は、国の「地域未来交付金(地域未来推進型)」を活用する計画で、「下田まちづくりセンター新築工事の実施設計」に着手してまいります。

≪多様な人 だれもが参画できるまち≫への取組として、多様な主体がつながるネットワークを築き、市民活動の活性化や継承を支援するとともに、幅広い世代の人財育成を促進するため、「地方創生人財活躍事業」に取り組んでまいります。

特に、「人財の育成促進と若者のまちづくりへの参画」として、各世代に向けた育成機会の提供や、「こなんSDGsカレッジ」を通じて若者の意欲的な参加を促すことで、若者の主体的な活動による定着につなぎ、さらなる地域の活性化に取り組んでまいります。

「人財登録制度の定着と活用」による「マッチング機能の実現」については、「人財登録制度」によって市民の皆さまが持つ「スキル」や「経験」等の資源を把握し、適切な人財の発掘と活用を図ることで市民と団体、企業などの連携強化につないでまいります。

多世代の市民の皆さまが、積極的に市政に参画いただく仕組みづくりとして、令和6年度と令和7年度も実施した「対話」、「懇談」、「共に未来を創り上げる」を基軸とした「市長タウンミーティング」や「市民ワークショップ」等に取り組んでまいります。

「政策パッケージ4」である【観光と交流による活性化】では、『ビジョン2 持続可能な稼げるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール5 3つも駅があるまち 観光のまち 交流のまち≫への取組として、

5箇年計画により、石部駅南側広場の工事に着手してまいります。

具体的には、駅前ロータリーの一方通行やバリアフリー化をはじめ、観光案内板や誘導サインなどを設置し、本市の玄関口として駅周辺の安全性・利便性の向上など、交通結節点の機能強化をめざしてまいります。

観光面においては、農林業、商工業、観光業など地域の多様な産業が直面する課題解決を図りつつ、外部の専門的な人材や企業との連携を促進することで、地域内に新たな経済的・社会的交流市場を創出する「新たな交流市場・観光資源創出事業」に取り組んでまいります。

併せてJRグループ6社が、季節ごとに各都道府県の新たな魅力を発信する大型キャンペーン「滋賀デスティネーションキャンペーン」が、27年ぶりに滋賀県で開催されます。令和9年秋の開催を見据え、令和8年度はプレイベントとして、「観光PRブースの設置」や「観光パンフレットの作成」のほか、沿線自治体と連携した「JR草津線の利用促進」につなぐ企画への参画にも取り組んでまいります。

また、文化財保護法に位置づけられた文化財の保存と活用に関する総合的な法定計画として、令和6年度から策定に向けて取り組んでいる「湖南市文化財保存活用地域計画」が令和8年度に策定作業が完了することから、計画に基づき本市にある未指定文化財を含む文化財全体を把握し、しっかりと保存および活用することにより、観光資源として、また誇れる文化遺産として後世につないでまいります。

 

【しごと・ひとの好循環】~ こどもまんなかプラン ~

「政策パッケージ5」である【こどもの幸せ、将来の希望の実現】では、『ビジョン1 心でつながる ずっとここで暮らしたいまち 湖南市』に掲げる≪ゴール1 子育てを楽しめるまち≫への取組として、妊娠期における経済的負担の軽減と安心して出産ができるよう、継続して「妊婦健康診査事業」に取り組むとともに、医学的検査の助成金の増額に努めてまいります。

また、子育て世帯への経済的な負担軽減の取組として、こどもたちが安心して医療機関で受診できるよう、引き続き「高校生世代までの医療費の無償化」と、おむつや離乳食などの育児用品を購入する際の支援として、「こなんママパパ子育て応援クーポン券交付事業」に継続して取り組んでまいります。

子育て環境の改善と充実には、保育現場の改善と充実を図ることも重要な取組の一つであるため、「公立保育所等ICT化事業」に取り組んでまいります。

具体的には、公立の保育所・こども園4ヶ所へ「保育業務支援システム」を導入することで、アプリを活用して保護者と保育所・こども園双方の連絡を可能とする利便性の向上に努めるとともに、保育現場の業務効率化により「保育の質の向上」および「負担軽減」を図ってまいります。

≪ゴール3 市教育方針を教育にかかわる者が共に練り上げているまち≫への取組として、令和7年4月に甲西中学校で開設した「夜間学級」については、令和8年度の新たな入学予定者を募集し、誰一人取り残さず「楽しくて力のつく湖南市教育」を実現するため、継続して取り組んでまいります。

「教育環境の充実」に取り組むため、「GIGAスクール構想」による1人1台端末の利活用のさらなる促進に向け、国の「地域未来交付金(デジタル実装型TYPE’A)」を活用した「小中学校大型提示装置配置事業」として、市内全校に「電子黒板機能付き大型提示装置」を配置することで、オンライン通信による「同時双方向型授業」の展開に取り組んでまいります。

また、市内の不登校児童への対応として、新たに「『つながる教室』活用事業(スペシャルサポートルームSSR促進事業)」を実施してまいります。

各校には、SSRを設置していますが、利用している児童・生徒は合わせて20名程度であり、学校内での支援体制が十分ではありません。

特に中学校では、不登校生徒に対応できる支援員の配置がなく、教師が空き時間をSSRの運営に充てている状況であることから、中学校にSSR対応の支援員として「SSRサポーター」を配置し、各校のSSRを「つながる教室」として、生徒の「学びの保障」、「心の安全」、「社会的つながり」の充実に取り組んでまいります。

「下田認定こども園改築事業」については、令和7年度から建築工事に着手していますが、「既存園舎の段階的な解体」、「新園舎の建築」、「園庭・駐車場の整備」を順次進めていくことから、令和8年度末には新園舎の供用開始、令和9年6月末までに園庭・駐車場の整備を行い、工事完成をめざしてまいります。

「こどもの居場所づくり事業」の取組として、多様かつ複合的な困難を抱えるこどもたちに対して、地域の実情を踏まえ、地域にある様々な場所を活用し、気軽に立ち寄ることができる「安全で安心な食事等の提供場所」を設けるとともに、支援が必要なこどもを早期に発見し、適切な支援につなげる仕組みを創ることで、こどもに対する「地域の支援体制の強化」に取り組んでまいります。

本市で暮らすことで味わえる「豊かさ」や「幸福感」を実感できるまちづくりを進めるためには、若者世代が本市で「子育てをしたい」、「住み続けたい」と思っていただける環境を創ることが重要です。

そのためには、ライフステージに合わせて切れ目のない行政サービスを提供することが必要であり、さらなる市民ニーズに対応した取組として、こどもたちが天候に関わらず楽しく遊び、同伴者である保護者等の方々も快適に利用することができ、「互いの交流」や「情報交換・共有」のほか、「親子のふれあい」と「絆を育む」ことができる「全天候型遊び場施設整備事業」の実施に向けた検討を進めてまいります。

児童・生徒が安全で安心して通学できるよう、「交通安全プログラムに基づく通学路整備事業」を推進してまいります。昨年度に引き続き、「市道狐谷線」の歩道設置を実施するとともに、「市道宮ヶ谷線」の歩道整備に向けた「詳細設計」に着手してまいります。

 

【好循環を支えるまちの活性化】~ まちづくりプラン ~

「政策パッケージ6」である【だれもが活躍できる、持続可能なまちづくり】では、『ビジョン2 持続可能な稼げるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール7 SDGs未来都市に選定されたまち≫への取組として、本市は、令和2年7月に内閣府の「SDGs未来都市」に選定され、多角的な視点に立ち、「誰もが参画することができる持続可能なまちづくり」を市民、事業者の皆さまと連携しながら取組を進めることとしています。

「地方創生SDGs未来都市推進事業」では2030年に向け、「関係人口の増加」や「地域資源の活用」など、さらなる持続的な推進を進める中で、引き続き「林福連携事業」に取り組むとともに、「教育推進事業」として、市内の学校を対象にSDGsに関する授業の実施、企業間のSDGsの取組を通じて互いに協力し合える仕組みづくりをめざしてまいります。

また、令和4年に選定された「脱炭素先行地域づくり事業」では、「こなんウルトラパワー株式会社」を核として、太陽光発電設備や省エネ機器の導入を図り、電力消費やCO2削減、またレジリエンス強化を進め、脱炭素化に向けた取組を進めてまいります。

「政策パッケージ7」である【安心して暮らせる基盤づくり】では、『ビジョン3 市民とつくるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール11

防災減災を市民とともに進める災害に強いまち≫への取組として、

「南海トラフ地震」が今後30年以内で発生する確率が80パーセントと言われる中、本年に入ってからも最大震度4クラスの地震が岩手県や秋田県、千葉県などで発生しており、1月6日には島根県東部を震源とする最大震度5弱の地震が発生しています。

本市においても、「あらゆる災害」から市民の皆さんの「生命と財産」を守るため、防災に強いまちづくりにしっかりと取り組んでまいります。

先に述べた「最重点事業として取り組む庁舎周辺整備」のほか、近年の気候変動による水害の頻発・激甚化に備え、滋賀県に対して一級河川の整備促進を強く要望するとともに、本市が管理する普通河川についても、浚渫を計画的に進めてまいります。

また、定期的に実施している「橋梁点検」の結果を踏まえ、予防保全とコスト縮減を図るため、「長寿命化対策」に取り組んでまいります。

そして、市民生活に直結した「上下水道のライフライン」についても、計画的な点検等を行うことで、施設や管路の老朽化への更新と耐震化に向け、取り組んでまいります。

災害発生時、まず重要となるのは「地域でのつながり(助け合い)」であることは言うまでもありません。

既に地域で取り組んでいただいている「地域防災」について、自治会や行政区で形成される「ふるさと防災チームの充実」や、すべての行政区での策定をめざす「地区防災計画の策定支援」に取り組んでまいります。

『ビジョン1 心でつながる ずっとここで暮らしたいまち 湖南市』に掲げる≪ゴール4 高齢者を支える輪が広がっているまち ≫への取組として、複雑化・複合化した支援ニーズに対応するため、「相談支援」、「多様な参加支援」や「地域づくりに向けた支援」を一体的に実施する「重層的支援体制整備事業」に引き続き取り組んでまいります。

また、「湖南市版小規模多機能自治」を進める上で重要な相談機関の一つである「地域包括支援センター」については、「在宅医療・介護の連携」や「認知症施策の推進」、「生活支援サービス体制の構築」など包括的な支援事業のほか、「介護予防・日常生活支援総合事業」を実施し、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいります。

その他にも、健康状態を「見える化」することで健康意識を高め、楽しみながら継続できる健康づくりの仕組みを構築する「健康づくり習慣化モデル事業」に取り組んでまいります。

本事業は、令和6年度から「運動」や「食」の分野で強みと実績のある企業と連携して実施しており、特に生活習慣病の予防に大きく影響する食事については生涯欠かせないものであるため、「食の地域活性化起業人事業」として「食の専門家」を迎え、「食を通じた自然に健康になれる環境づくり」の実現をめざしてまいります。

『ビジョン2 持続可能な稼げるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール8 公共交通・都市計画・インフラ整備に20年後の視野を持つまち≫への取組として、令和6年9月に策定した「湖南市公園等ストック再編基本計画」に基づき、5つの都市公園を計画的に整備することとしており、令和8年度より「公園整備事業」として「こどもが楽しく遊べる明るい公園」をコンセプトに、「上街道公園の再整備」に取り組んでまいります。

また、市民の皆さまや市外から訪れた皆さまが、地域公共交通や民間の輸送サービスなどの、多様な移動手段を安心して、そして快適に利用できる環境を整えるため、羅針盤となる「湖南市地域交通のグランドデザイン」を策定します。このグランドデザインは、本市における最適な移動支援のあり方を探究し、将来にわたって持続可能な交通網の基盤になります。

併せて、企業との連携による「産官共創プラットフォーム構築事業」や、地域と連携する「住民主体の移動支援モデル事業」にも取り組んでまいります。

『ビジョン3 市民とつくるまち 湖南市』に掲げる≪ゴール12 市役所職員が3K(機動力・根拠・心)でもって働くまち≫への取組として、令和8年度から本市の未来を創る新たな「湖南市総合計画」に基づく市政運営が始まります。

就任後、最初の年度初めとなる令和7年度において、各部局長に対し、「一年間どのように自分たちの部局の取組を進めていくのか」を

スローガンとして掲げてほしい旨を伝えました。

各部局長は、次長や課長に相談し、また課長は課員に相談し、幹部職員だけで考えるのではなく、属するすべての職員が「自分たちはどのように取り組んでいきたいのか」、「また部局としてどのように皆が一つになって進むのか」ということを、市民の皆さまに分かりやすくスローガンとして掲げました。

トップダウンで各部局に方針の指示を出すのではなく、各部局のすべての職員が¨まち¨のため、何をしていくべきか、を共有したスローガンであることを、とても嬉しく思っています。

私は就任当初、いや市長に挑戦をさせていただいた時から「市民笑顔率世界一!」をキャッチフレーズとして取り組んでまいりました。

このことは、私は当然ですが「すべての職員」がまず率先して、来庁された際、会議など外部で出会った際も「笑顔であいさつすることが大事」と、部長会議や内部の会議など、あらゆる場で言ってまいりました。

その結果、来庁された市民の方々から「最近、市役所明るくなったね」と、お声を掛けていただくことも増えてまいりました。

やはり、市政運営を担う、市民サービスを提供する最前線に立つのは市職員であり、職員一人ひとりが変わらなければ市役所全体は変わりません。

これまでの取組が実を結び、ようやくその成果が形として表れ始めていると感じております。

今日の地方自治体を取り巻く環境は、市民の皆さまのニーズが多様化・高度化しており、また行政が進める施策や事業についても個々を「点」として捉えるのではなく「線」としてつなぎ、さらには政策として「面」として捉える視点が、これまで以上に求められています。

こうした考えの下、3K(機動力・根拠・心)の一つである「機動力」を高めるため、「部局横断的な連携」が不可欠な政策について、「市長特命プロジェクト」として「司令塔機能」を担う組織を設置してまいります。

また、先ほども述べました「移動支援」のように、市全体として待ったなしに取り組む必要がある重要な課題については、担当部署等の体制強化にも取り組んでまいります。

令和8年度からスポーツ、文化振興および文化財の保護に関する事務を教育委員会へ移管することについては、生涯学習拠点の再構築や文化財教育の推進など、教育委員会が既に担う事務と一体的な運用に努めてまいります。

 

【令和8年度 施政方針のむすびに】

私が市長に就任させていただいて、昨年夏のサマーレビューから自身が創り上げてきた最初の予算編成であり、令和8年度新たに「松浦カラー」、私は「マツカヨ カラー」と言っておりますが、「らしさ」のある編成になったのではないかと実感しております。

決して派手ではないかも知れませんが、「未来を担うこどもたち」や「これまで湖南市を支えていただいた高齢者」の皆さま、また「働く現役世代の皆さま」など、湖南市のためそれぞれの役割において、一生懸命取り組んでいただいている皆さまを大切に考えた「未来への予算」となっております。

私は毎年、年の初めに「今年の漢字」を思い描き(書き)ます。

令和8年は「進」という漢字を書きました。

令和7年度は、私にとって「決断」の年であったと思います。

大きな決断では、今まで様々な事情や状況から決められなかった「庁舎整備」について、「新たな庁舎を建設する」こと、また「新庁舎の位置を現庁舎の南側とする」ことの大きな決断をしてまいりました。

この決断には、市民の皆さまや市議会の皆さまのご理解とご協力をいただいたことは言うまでもありません。

先ほど今年の漢字は「進」と申し上げました。

「進」には、「進む」のほかにも「進まない」や「進もう」、「進むとき」、「進めば」などがあり、これは皆さまご存知の「5段活用動詞」ですが、今年の私は意向形の「進もう」であります。

私がめざしていた「皆さまとの対話を大切にした」ワークショップ形式のタウンミーティングや、アンケート、様々な場面で頂戴したご意見など、また市議会の皆さまから頂戴したご意見など、拝聴したお声をしっかりと実のあるものにできるよう、市政の発展に向け邁進してまいります。

何卒、市議会の皆さまご理解とご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

市民の皆さま、共に歩んでいただき、市政に参画いただきますようお願い申し上げます。

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 秘書広報課〔東庁舎〕
電話番号:0748-71-2314
ファックス:0748-72-1467
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